浮気を疑う女と、占い
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昨日のブログにて、過去のことを振り返っていたら、なんだか生々しく思い出してしんみりしてしまった。
昔の私は、それはそれはもう、疑り深い女だった。
まだLINEが無かった頃、彼の携帯を盗み見てメールを確認するのは当たり前。
疑って見れば、全ての女性との連絡が怪しく見え、自分から見たくせに浮気された・・!!!とショックを受け。
中でも思い出深いのは、
4年付き合って、同棲していたバーテンダーの彼。
顔はマイルドなおっとりした人だったけれど、じつはすごく野心家。立ち上げたばかりの彼のバーを時々手伝ったりもした。
バーといえば、キャバクラやクラブ同様、お客さんに「まあ、飲んで」と言われることも多く。
飲めばもちろんお店の利益になるため、馴染みのお客さんと酔っ払うまで飲んで帰ってくることも多かった。
そんな彼と付き合っていたわけだけど、私は心の底から、彼を疑っていた。
バーで綺麗なお客さんが来て、一緒に飲んでいるうちにドウニカなっちゃうんじゃないか・・・。
実際、私も彼とバーで出会ったこともあって、普段なら心配しないようなルックスの彼が、バーでシェイカーを振っているとなぜかとびきりカッコいい男に見えること、経験済みだった。
そんなわけで、疑いに疑った。
メールを見ては泣き、帰りが遅くては泣き、とにかく勝手な妄想で「浮気されてるんだ・・・」と思い込み、泣いた。
一番覚えているのは、彼が朝方まで帰ってこなかった夜。
眠れるはずもなく、ただ部屋で待っているのが耐えられないほど悲しくて、
マンションの屋上にコーヒーを持って上がった。
寒空の下、真夜中に、彼の帰ってくる方向を見ながら泣いた。。。
遠くに光る小さいくず星。ぬるくなっていくコーヒーと、小さなブランケット。
泣いて頭を痛くしながら吸ったタバコ。
そして泣いた後、不思議なもので、悲しい気持ちは質量を変えずに怒りの気持ちに変わっていく。
「浮気なんて・・・許せない」
されているかどうかもわからない浮気を見つけるために、私はどんどん嫌な女になっていった。
彼の帰りが遅ければ、彼に言わずこっそりとバーを覗きに行った。
そこで女性と2人で飲んでいるのを見て、さらに悲しみと怒りを募らせた。
彼の仲のいいお客さんに、彼と付き合っているんですか?と意地悪な顔で聞いたりもした。
コレを読んでいる人は、なんて滑稽な、浅はかな行動だと思うでしょ。私も今振り返って、こうやって文章にしていると、なんてヤバイ女なんだと思います。
でも、その当時は本当に大真面目に、彼のことが好きだからそうやってやっていると思っていた。必死だった。
さて、そんなに愛情?をぶつけていた割に、彼とはその後、意外とあっさりとお別れした。
私に他の男性ができたからです。
あーいるよね、こういうヤツ・・という感じですが、執着して必死になってしまっている人ほど、じつはコロリと浮気したり他の異性に乗り換えたりできるモノです。そしてそんなヤツが私。
彼とはその後も時々会ったりしていたのですが、それも途中で途絶え、
今はすっかり過去の人となりました。
会わなくなったのは、タイミング的に、今のパートナーのぴーさんと出会ってから。
ぴーさんと出会った時は、まだちょっと引きずっていた。よく悩み相談を聞いてもらった。そこからぴーさんと付き合い、もう何年にもなる。
そして、ついこの間、意外なことで彼の存在を思い出すことに。
それは、間違いなく当たる、と言われている有名な占い師さんに、おふざけ半分で見てもらった時のこと。
ぴーさんと一緒に行ったので、2人のことや今までのこと、諸々ズバリと当てられて驚いていた時。
「あなた、この女の子の前に長く付き合った人いたでしょ。」
はい。。。
「彼、あなたが疑っていたようなことは、していなかったのよ。だから、裏切られていたわけじゃないの。」
占い師さんが突然、私を安心させるように、なだめるように言いました。すぐに誰のことかわかる。
バーの彼だ!
驚いて言葉も出ずにいると、
「まあでも、別れて正解ね。
彼、サイコパスだから」
なんだか、ホッとするような、ゾッとするようなお言葉をもらった。
帰り道、ぴーさんが
「別れて正解だって、よかったね」
と笑いながら言ってくれた。
うん、良かった。
サイコパスだからとかじゃなくて、自分が疑いすぎて苦しかったから。
でもまさか、長年の苦しい思い出が、占い師さんによりスッキリするとは予想していなかった。
やっと、浄化されたキレイな思い出にできそうです。
それにしてもサイコパスとまで言い切れる占い師さん、スゴイ。
優しい言葉をかけてくれてありがとう!
占いというより、カウンセリングに行ったように癒された夜でした。